イジワル同居人は御曹司!?
「其れでうちの兄とは上手くいってるの?」
歩が首を傾げて尋ねる。
「まったく」
私は虚ろな表情でチビリとご飯をつまむ。
だよねー、と言って歩は苦笑いを浮かべた。
本日は午後一でミーティングが入っているため、歩と社員食堂でランチを食べる。
「私も兄に何度も電話してるけど、出ないのよ。LINEも既読スルーだし。こっちの用件は何か知ってて無視してるに決まってる!そのうち押し掛けてやる!あのメガネ!」
歩は苛立ちからか早口で捲し立てた。
「ありがとう。でもメガネの事は私の問題だから自分で何とか説得してみる」
途方に暮れてた私を助けてくれた歩にこれ以上迷惑を掛ける訳にはいかない。
歩も彼との新しい生活が始まったばかりで色々と忙しいみたいだし。
「どうしても兄が譲らないようだったら、うちのリーサルウエポン出すから言ってね?」
歩はにっこりとお釈迦様スマイルを浮かべる。
果たしてどんな手に出るのだろうか?
私のために羽瀬兄妹が骨肉の争いをするのは避けたい。
私は力なく笑う。
「藤田」
声を掛けられ振り向くと同期の桜井悠樹がトレイを持って立っていた。
「二人は相変わらず仲良しだな」
「羨ましいでしょー」歩はフフンと笑う。
「また噂話に花を咲かせているのかと思った」
桜井が軽口を叩くと歩は「なにそれ」と言って形の良い唇を尖らせた。
歩が首を傾げて尋ねる。
「まったく」
私は虚ろな表情でチビリとご飯をつまむ。
だよねー、と言って歩は苦笑いを浮かべた。
本日は午後一でミーティングが入っているため、歩と社員食堂でランチを食べる。
「私も兄に何度も電話してるけど、出ないのよ。LINEも既読スルーだし。こっちの用件は何か知ってて無視してるに決まってる!そのうち押し掛けてやる!あのメガネ!」
歩は苛立ちからか早口で捲し立てた。
「ありがとう。でもメガネの事は私の問題だから自分で何とか説得してみる」
途方に暮れてた私を助けてくれた歩にこれ以上迷惑を掛ける訳にはいかない。
歩も彼との新しい生活が始まったばかりで色々と忙しいみたいだし。
「どうしても兄が譲らないようだったら、うちのリーサルウエポン出すから言ってね?」
歩はにっこりとお釈迦様スマイルを浮かべる。
果たしてどんな手に出るのだろうか?
私のために羽瀬兄妹が骨肉の争いをするのは避けたい。
私は力なく笑う。
「藤田」
声を掛けられ振り向くと同期の桜井悠樹がトレイを持って立っていた。
「二人は相変わらず仲良しだな」
「羨ましいでしょー」歩はフフンと笑う。
「また噂話に花を咲かせているのかと思った」
桜井が軽口を叩くと歩は「なにそれ」と言って形の良い唇を尖らせた。