イジワル同居人は御曹司!?
「盗るも盗られるも、別に私と奏さんはそんな関係じゃないですし…」

動揺して何故か敬語になってしまう。

「こりゃ絶対盗られるな」

失礼な事をさらりと言ってのけると、ゆうぽんは再び作業を再開させた。


それから連日奏さんの帰りが遅い日が続いた。

仕事なのか、優梨奈に会っているのか。

それを問いただす勇気もないまま、時間だけが過ぎていく。

確実に奏さんとの距離は広がって行くばかりだ。
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