イジワル同居人は御曹司!?
「こっちだ」奏さんはすかさず歩を指差した。
「申し訳ございません!奥様は此方でしたか!」
大木が再び頭を下げると「おい!」と奏さんはすかさず突っ込む。
「俺たちが夫婦に見えんのか?」
「失礼しました、お兄様でしたね」
大木はてへっと笑う。
初めて二人を見た人でも兄弟だって事は一目瞭然のようだ。
「一流サロンのスタッフとは思えない粗忽さだな。あれじゃ紗英とかわらない」
奏さんは小声で失礼な事を言って退けるとそそくさとブライダルサロンから出て行こうとする。
が、しかし、歩が腕をガッツリ掴んだ。
「待ってよ!お兄ちゃん!」
「…なんだよ」
奏さんは思いっきり眉根を寄せた。
「もう試着するドレスは決まってんの!雑誌でリサーチ済みだから」
「じゃあ、選ぶ必要ないだろ」
再び、奏さんは出口の方へと向かおうとするが、再び歩に止められた。
「フィッティングしてみないとわからないじゃない。忌憚なき男性の意見を聞かせて欲しいの!そのために連れて来たんだから!」
暫しの沈黙の後、奏さんはスラリとした指を3本立てる。
「申し訳ございません!奥様は此方でしたか!」
大木が再び頭を下げると「おい!」と奏さんはすかさず突っ込む。
「俺たちが夫婦に見えんのか?」
「失礼しました、お兄様でしたね」
大木はてへっと笑う。
初めて二人を見た人でも兄弟だって事は一目瞭然のようだ。
「一流サロンのスタッフとは思えない粗忽さだな。あれじゃ紗英とかわらない」
奏さんは小声で失礼な事を言って退けるとそそくさとブライダルサロンから出て行こうとする。
が、しかし、歩が腕をガッツリ掴んだ。
「待ってよ!お兄ちゃん!」
「…なんだよ」
奏さんは思いっきり眉根を寄せた。
「もう試着するドレスは決まってんの!雑誌でリサーチ済みだから」
「じゃあ、選ぶ必要ないだろ」
再び、奏さんは出口の方へと向かおうとするが、再び歩に止められた。
「フィッティングしてみないとわからないじゃない。忌憚なき男性の意見を聞かせて欲しいの!そのために連れて来たんだから!」
暫しの沈黙の後、奏さんはスラリとした指を3本立てる。