イジワル同居人は御曹司!?
「お兄様とお付き添いの方!お待たせ致しました!」
先ほどのドジなスタッフ大木がドレスの影からヒョッコリ姿を現す。
私と奏さんを見てぎょっと目を見張り固まった。
「お、お、お取り込み中でしょうか?」
「見りゃわかんだろ」
奏さんは私を組敷いたまま冷静にいう。
「もももも申し訳ございません!」
大木は顔を真っ赤にして慌てて退散しようとするが「おい!」と奏さんに呼び止められた。
「妹の準備は出来たのか?」
大木はハッと我に返る。
「ああ!はい!お二人のご準備が整いましたら試着室の方へいらしてくださぁい!」
大木はニッコリ笑顔で取り繕うと、そそくさとその場を後にした。
「何だ、嫌味か?今のは」
全くホテルのスタッフとは思えない、と不満気に文句をたれながら奏さんは身なりを整える。
この切り替えの早さって何?
こっちは動悸も治んないし、意識もぼんやりしている。
「行くぞ、紗英」
奏さんは手を引っ張って立たせてくれた。
「ありがとう」
そのまま手を引いて、フィッティングルームまでエスコートしてくれる。
「此方です!お兄様!奥様!」
…本当に大木はおっちょこちょいである。
先ほどのドジなスタッフ大木がドレスの影からヒョッコリ姿を現す。
私と奏さんを見てぎょっと目を見張り固まった。
「お、お、お取り込み中でしょうか?」
「見りゃわかんだろ」
奏さんは私を組敷いたまま冷静にいう。
「もももも申し訳ございません!」
大木は顔を真っ赤にして慌てて退散しようとするが「おい!」と奏さんに呼び止められた。
「妹の準備は出来たのか?」
大木はハッと我に返る。
「ああ!はい!お二人のご準備が整いましたら試着室の方へいらしてくださぁい!」
大木はニッコリ笑顔で取り繕うと、そそくさとその場を後にした。
「何だ、嫌味か?今のは」
全くホテルのスタッフとは思えない、と不満気に文句をたれながら奏さんは身なりを整える。
この切り替えの早さって何?
こっちは動悸も治んないし、意識もぼんやりしている。
「行くぞ、紗英」
奏さんは手を引っ張って立たせてくれた。
「ありがとう」
そのまま手を引いて、フィッティングルームまでエスコートしてくれる。
「此方です!お兄様!奥様!」
…本当に大木はおっちょこちょいである。