イジワル同居人は御曹司!?
家に帰るといつも灯りがともっているハズの我が家が真っ暗だ。

紗英はもう寝ているのだろうか。

俺は鍵を開けて家の中に入る。

いつもより空気が寒々しく感じた。


灯りを付けてリビングへ行くと、テーブルの上にプレゼントが置いてある。

リボンをほどいて箱の中身を取り出すと、黒皮の名刺ケースが入っていた。

一緒にカードもついている。

「Merry X'mas 今まで色々ありがとうございました。よかったら使ってください 紗英」

火事で貧乏なくせに。

思わず目元を綻ばせた。

お礼を言ってプレゼントを渡そうと、二階に上がり紗英の部屋へと足を運ぶ。

何度かノックしてみるが返事はない。

「紗英」声を掛けてもやはり物音ひとつしない。

寝てるのだろうか。

ノックをしてドアを空ける。

どうゆう事だ。

紗絵の部屋は空っぽだった。

スマートフォンを取り出してメールと着信をチェックしてみるが紗英からの連絡はない。

液晶ディスプレイの端っこに表示された12月24日という日付を見て俺はハッとする。

賃貸契約を結んだ日から、ちょうど3カ月が経っていた。
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