イジワル同居人は御曹司!?
そして二次会はカラオケだった。

家に帰ってもどうせ一人なので私も参加することにした。

だけど、全く流行りの歌が解らないっていうね…

そして私が営業時代に築き上げた宴会芸のカラオケを披露すると、若者たちはきょとんとしてて、いまいちピンときていない様子。

おっかしいなぁ、おっさんたちには大ウケだったけど。

カラオケ一つでジェネレーションギャップを感じてしまう。

しかし中身はどうあれお肌はツヤピチでやっぱり若い子って可愛らしい。

なぁんて思っちゃうところがもうおばさんを通り越しておっさんだ。


北風に吹かれながら、私はゆうぽんと駅へと向かう。

今日の飲み会は楽しかったけど、結局なんの実りも収穫もなかった。

「いや!まだ帰らないもん!」

私は交差点のど真ん中で突然立ち止まり駄々をこね始める。

誰もいない部屋に帰りたくない。

「年増の我がままは見苦しいですよ、藤田さん」

ゆうぽんは冷静に暴言を吐く。

「今日はオールナイトで飲み明かすんだからあ!」

「明日午前中からミーティング入ってるの忘れていませんよね?」

おっと…今日はまだ木曜であった。

ミーティングという単語を聞いてすうっと酔いが覚めて行く。
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