イジワル同居人は御曹司!?
朝食後、奏さんは車で家まで送ってくれた。

助かったけど、やることやったらさっさと帰されるようで、なんだか胸がモヤっとする。

「なんだ…随分殺風景だな。これが女子の部屋とは思えない」

奏さんはキョロキョロと辺りを見回す。

なんで部屋まで着いてきたんだろう…。しかも大きなスーツケースまで持って。

「シンプルイズベストです」私は苦しい言い訳をする。

「まぁ、いい。とりあえず必要最低限なものだけスーツケースに詰めろ」

奏さんは持参したスーツケースをぱっかり開いた。

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