イジワル同居人は御曹司!?
ご飯の準備が整った頃に着替えを済ませた奏さんがキッチンに姿を現した。
Tシャツに細身のスウェットを履いていて、残念ながら和服じゃなかった。
今日は鰆の西京焼と筑前煮に小松菜のおひたし、ご飯、根菜の味噌汁、以上。
席に着くと「いただきます」と言って奏さんは黙々とご飯を食べ始める。
私は夕飯を既に済ませていたので向かいに座って晩酌にお付き合いをしながらビールを飲む。
そこに会話はなくて、お通夜のようだ。
「魚、美味しいですか」
沈黙に耐え切れず話題を振ってみる。
「ふつう」
奏さんは三文字しか喋らず会話は終了。
しかし私は果敢にも話しかける。
「奏さんの好きな女性のタイプってどんな人なんですか」
「言うこと聞く女」
わーさいてー。
思わずドン引きしてしまう。
「奏さんって、仕事中と随分印象が違いますよね。二重人格かと思いました」
「お互い様だろ」
私は何も言い返せずにビールを飲む。
とりあえず何か話し掛ければ返してくれるけど全然広がらない。
と言うか広げる気は全くないみたい。
「そういえば藤田さん」
意外にも奏さんが話題を振ってきた。
「来週のミーティングまでにオンラインサイトのアクセスログを抽出しておいてもらえますか?」
…なんだ、仕事の話か。
Tシャツに細身のスウェットを履いていて、残念ながら和服じゃなかった。
今日は鰆の西京焼と筑前煮に小松菜のおひたし、ご飯、根菜の味噌汁、以上。
席に着くと「いただきます」と言って奏さんは黙々とご飯を食べ始める。
私は夕飯を既に済ませていたので向かいに座って晩酌にお付き合いをしながらビールを飲む。
そこに会話はなくて、お通夜のようだ。
「魚、美味しいですか」
沈黙に耐え切れず話題を振ってみる。
「ふつう」
奏さんは三文字しか喋らず会話は終了。
しかし私は果敢にも話しかける。
「奏さんの好きな女性のタイプってどんな人なんですか」
「言うこと聞く女」
わーさいてー。
思わずドン引きしてしまう。
「奏さんって、仕事中と随分印象が違いますよね。二重人格かと思いました」
「お互い様だろ」
私は何も言い返せずにビールを飲む。
とりあえず何か話し掛ければ返してくれるけど全然広がらない。
と言うか広げる気は全くないみたい。
「そういえば藤田さん」
意外にも奏さんが話題を振ってきた。
「来週のミーティングまでにオンラインサイトのアクセスログを抽出しておいてもらえますか?」
…なんだ、仕事の話か。