幼なじみ。
「どうでもいいけどさ、とりあえず…お前ら失せろ」

「…え?」

「聞こえなかった?…失せろっつってんだよっ」


あたしからじゃ大ちゃんの表情までは見えなかったけど、先輩たちは一目散に逃げて行った。


「大丈夫か?ひまり」

大丈夫はしゃがみこむ。


一方的に水をかけられていたときが嘘かのように、今は穏やかな時間が流れていた。


「…なんで、大ちゃんがここにいるのっ」

我慢していた涙が溢れた。
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