幼なじみ。
大ちゃんには好きな人がいる。
それは知っていた。

もし、その人と大ちゃんが付き合えたなら、その彼女さんと仲良くなりたいとあたしは思っていた。


…なのに。

それが……あたし…?



「本当は、もっとちゃんとした形で告白したかった。…でも仕方ねぇだろ。気持ちが抑えられなかったんだから」


カーテンの隙間から、月の光が差し込む。

その光が大ちゃんの顔を照らしたけど、その目はまっすぐにあたしを捕らえていた。
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