The Ordinary Youthーありきたりな青春ー
「あ、ミサキだ。ミサキー!」
立野が人混みに叫ぶ。
よく見つけられたもんだ。
「三人で来てたんだ。
久しぶり、ユウキ。」
「久しぶり。」
約半年前になるのか。
ミサキに告白された。
数回しか話したことがなかったから、
驚いた。
ごめん、好きな人がいる、
そう言ったら、
そっかぁ、ううん、て、走っていって。
話すのはそれ以来ぶりだった気がする。
「ミサキたちは?
花火見る場所確保してるの?」
立野は優しい。
「うん。ハルが人混み嫌だって言って、
待機してくれてる。」
「ははっ、そうなんだ。じゃあまた。」
手を振ってわかれる。