The Ordinary Youthーありきたりな青春ー



「あ、ミサキだ。ミサキー!」

立野が人混みに叫ぶ。
よく見つけられたもんだ。

「三人で来てたんだ。
久しぶり、ユウキ。」

「久しぶり。」

約半年前になるのか。
ミサキに告白された。
数回しか話したことがなかったから、
驚いた。
ごめん、好きな人がいる、
そう言ったら、
そっかぁ、ううん、て、走っていって。
話すのはそれ以来ぶりだった気がする。

「ミサキたちは?
花火見る場所確保してるの?」

立野は優しい。

「うん。ハルが人混み嫌だって言って、
待機してくれてる。」

「ははっ、そうなんだ。じゃあまた。」

手を振ってわかれる。







< 10 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop