The Ordinary Youthーありきたりな青春ー



息を整えながら一気に喋る。
そんなんじゃ、整えられるものも
整えられないだろうに。
心の中で、クスッと笑う。

「ま、無事来られて良かったよ。
立野、何食べる?」

浴衣、すごく似合ってる。
なんでレンは言わないんだろう。
何食べるなんて、その後だろう。
そんな特権も使わないなんて、
持て余すなんて、ズルい。

「唐揚げ!屋台のやつ、
なんか好きなんだよなぁ。ユウキは?」

「買おうかな。」

ま、浴衣姿が見られただけでもいいか。
花火の打上げまでには、
まだ一時間くらいある。
腹ごしらえをしてから、
レン取って置きの、
特等席から花火を見るんだそうだ。


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