花色のキミに愛し方を教えてあげる。

「先輩……」
「ん?^ ^」

彼女から話しかけられたのは
そういえば初めてだ。


「花言葉、って知ってますか?」

あれだよね
花についてる言葉ってやつ?
「知ってるよ?」



「花って、人間のように話せません。
だから、何が言いたいかはわからないけど
人間が考えに考え抜いて、花からの言葉をつくりました。

花からしてみれば、『なんで人間なんかに決められるんだ』って思うかもしれません。

けど私が知ることはできない。

なので私は人間が造った言葉でも
その言葉を尊重したいと思うんです。」


何を思って話してるのかは
わからない


けど、イメージ通り
彼女は自分の思いを
はっきり堂々と僕に聞かせた。



多分、これだけの事でも
今の僕たちみたいな年齢の人は
『気持ち悪い』と思う人もいるだろう

あいにく僕はそうではない

彼女の言った言葉は
よくわかる

「うん、そうだね」
「……………え?」


え、なに?
「肯定してるんだけど?」


「あ、りがとうございます…」
なんで引いてるの

君が言ったんでしょ
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