花色のキミに愛し方を教えてあげる。
彼女は、はっとしたように僕を見た
「そう、ですね」
「でも」と彼女は続ける
「これは日本の和風の考えです」
和風?
確かに着物のイメージもある
あぁそうか
だから【優美】か
「フランスにもあるんです。
それは
『Ne m’oubliez pas』
【私を忘れないで】
です」
彼女のその高音な声から
出てきたフランス語は
発音が良くて
多分、フランス人にも通じる
「どゆこと?」
「別れを選んだ恋人の切ない心を表して生まれたと言われてますね
自分は好きなのに
相手のためを思って
って本当にありますよね」
彼女は少し俯いた
僕から目をそらして。
「まっ、先輩には関係ないですけどね^ ^」
「あはは、空気ぶった切ったね」
「はい^ ^」