花色のキミに愛し方を教えてあげる。
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「お前は何をしている?
先ほどからキルナ達が騒々しく悲鳴をあげているが?」

何もしてませんよ

そんなことどう頑張っても言えなくて
私は素直に白状するしかない


「何かお手伝いできることがないかなと……」
「ほう?」

「私なりに頑張ったんですけど……」
「結果はどうだ?」


全敗でした

私の世界にはあった物が
こちらの世界には無くて
いろいろ不便だった


この身につけている葉だって
こんなものより布の方が断然いいはずだ

まぁそれがないのだからしょうがないか…


「お前は何様のつもりだ?」
「……え?

私は別に何様のつもりでもありませんが」

いきなりノソンさんの声が
低いトーンになった


「だったら何故ここにきて間もない小娘が
幼い頃からここで働いてきた奴らと一緒に働けると思ったのだ?」

「そ、れは」

私がつまっていると
ノソンさんは大きくため息をついた


「どうやらお前は私たちが小人だというだけで
無意識に我々を下に見ているようだ」

「そんなことありません‼︎」
「無意識にと言っただろうが」


「……」

人って無意識って言われると言葉なくすよね…

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