あ、また会えた。
立ち上がり、鼻緒の切れた下駄を履いている足を引きずりながら歩き出す。
だけど、やっぱり歩きにくくて、小石につまずいてしまった。
コケるとまではいかないけど、何回かつまずいてしまい、周りの目が突き刺さる。
うぅ…恥ずかしい…
そんなとき、またつまずいてしまい、誰かの肩にぶつかってしまった。
「わっ…す、すいません!」
そう言って、顔を上げると、20歳ぐらいだろうか。そのくらいの歳の男の人が立っていた。
無造作にセットしてある茶髪が似合う男の人だった。
かっこいい…
不覚にもそんな風に思ってしまう。