紅いクチビル
「なにそれ…」
「とぼけんな。
ドラゴン・フルーツの動きを探るために、アイツらの寝床…出入りしてる倉庫の入り口に監視カメラはっつけといたんだよ。」
わ~すご、それやったの冬馬君だよね…。
「冬馬君ってそんなことも出来ちゃうんだね、すっご~!」
「明良!!」
ビクッ
奈津が、怒鳴った。
今まで1度も大きな声なんか出したことなかったのに。
「は、ははっ…
いきなり大きい声出すから、ビックリしちゃった…」
「なんでお前が、ドラゴン・フルーツの倉庫に行ったんだよ。」
「行ってないって…。
そもそも、どこ?それ。」
分かんない。
なにこの状況。
もしかしてあたし、疑われてる?
え、なんで?
あたしなにかしたっけ?