紅いクチビル
「分かった。
アンタ達を、信じる。」
「言っておくが、お前が選んだのは、学校中から裏切り者だと指を刺されて歩くより辛い道だぞ。」
「でも、許せないよ。」
「じゃ~しょうがないね。」
「俺達に、『復讐』を代行させろ。」
え…?復讐を、代行?
どういうこと?
「明良ちゃん、だっけ?
キミに出来ないような復讐を、オレたちが代行して、実行するんだよ。」
じゃあ、殺せと言ったら…殺すの?
そんな怖い考えが、ふと頭の中に浮かんだ。
でも…
「結構。
自分で復讐するから。」
「え。」
「は。」
「あたしはこの手で、復讐する。
そのためには、どうすればいいの?
教えて。」
「こりゃ驚いたな…」
「自分の手を汚したくない奴が殆どなのにね~。」
あたしはこの手を汚してでも、復讐してみせる。