紅いクチビル


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それから、どんどん時間が過ぎていった。

2時間目が過ぎ、3時間目が過ぎた。

そして、4時間目。

なぜか寝ることが出来ず、俺達4人は雨が降る窓の外をボーッと眺めていた。

すると、なんだか廊下が騒がしい。

なにげなく廊下に視線を向けると、そこにはびしょぬれで鞄を持って歩く、明良の姿があった。

「なっ…!
あき「奈津。…酷だろうけど、アイツは裏切り者なんだよ?」

ガタッと席から立ち上がった瞬間、薺が俺を止めた。

…そう、だった。


明良は、俺達を裏切ったんだった。

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