紅いクチビル


「…お前、」

「あら。」


俺の目の前には、裏切り者が立っていた。

でも、俺の知ってる明良じゃない。


目が、違う。


誰だ、コイツは。

なんて暗い目を_____


「こんにちは。」

「あ、あぁ…
今日は、なんで遅れたんだ?」

「裏切り者のあたしを、いちいち気にするんだ。」

自分で、認めたのか…?
やっぱり、コイツが本当に裏切り者だったのか…!!

「…まあ、いいや。

あたし、退学することにしたの。」

は…?
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