紅いクチビル
「___本当は、信じて欲しかった。
でも、あたしもう戻れないから。
今日で西條明良は消えると思ってね。
次に会うときは…もうあたしじゃないから。
じゃあね、バイバイ!」
最後に、俺の知ってる限りで最高の明良の笑顔を見せて、アイツは職員室に向かった。
本当は信じて欲しかった?
認めたのは自分だろ?
言ってることがよくわからない。
戻れないって…。
明良じゃないって…。
「ふざっけんな…」
最後の最後に、揺さぶられた。