紅いクチビル
身体で覚えろ
◆◇◆◇◆
「___い、起きろ。起きろ!」
「…はい?」
「やっと起きた…ハァ___
まずはその朝起きない癖を直さないとだな。」
時計を見ると、朝7時。
こんなに、寝てたんだ。
…そして制服のまま。
まあいっか。
あたしの制服がどうなろうともう用はないし。
「お前、昨日目ぇ冷やさなかっただろ。」
「…はい。なにか?」
「ちょーブサイク。」
イラッ
「なにがブサイクですか。
自分がちょっと顔がいいからって…」
「バーカ。
わかりやすい挑発に乗ってんじねぇよ。」
…あ。
しまった。
「着替えて外出ろ。
朝練にしちゃ遅ぇが、走ってこい。」
は し る?
「どうしてですか?」
「つべこべうるせぇな、何でもやるんじゃねぇのかよ。
誰も答えは教えちゃくれない。
テメェで考えな。」