病み彼女との恋愛

母さんの命日は明日だ。

だから、花を取りに行った。


目を覚ますと、目元が濡れていて…


ああ、泣いてたのか…俺は

結局、俺は弱いままなのだろうか?


真希の部屋は静かになっていて、友達は帰ったのだと理解する。


指で乱暴に目元の涙を拭って、リコリスの植木鉢を持って、リビングに行く。


リビングには母さんの写真が飾ってあって、写真の斜め前にリコリスの花を置く。

……明日は墓に行くから。



母さん。

俺は強くなったか?

あの頃よりも…


俺は元気にやってる。

真希は相変わらず馬鹿だけど、元気だ。

父さんも…あんまり家に顔を出さないけど多分元気。


どうか…俺たちを見守っててくれないか?

これから降りかかる災難を乗り越えられるように……





明日は、母さんの好きだったリコリスの花束を持って行くよ……
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