病み彼女との恋愛
「わたくしは、怖くて、恐くて…


迷惑だって分かってます。それでも……」

「小毬……」

「わたくしには…

もう、大切な人は居りません…


大切なものも……






聡さんが渡してくださったあの手紙しか…」

手紙。

転校していく小毬に頑張って渡したもの。


「小毬………お前…」

「ごめんなさい…」


泣き声だけが周りに響く。


数分くらい経つと、目が赤くなった小毬がにこりと笑って俺から離れる。

ハンカチを渡す。

「…ありがとうございます……

ごめんなさい…わたくし、今日は……」

「そっか…

俺になにか出来ることがあるなら言ってくれ

名前呼んでくれれば出来るだけ頑張って行く。



だから…その……」

「……ふふっ」

「…笑うなよ……恥ずかしいんだから…」

顔に熱が集まる。

多分、顔が赤くなってるんだと思う。


「本当にありがとうございます……」



涙目のまま微笑んだ小毬は、凄く綺麗だった



……恥ずかしいけど、まあ、いいか。
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