病み彼女との恋愛
由莉の前では喧嘩したくなくて、

喧嘩の量も減った。


いつもにこにこ笑って俺のことを見てくれる。


そんなとき、嫌な噂を聞いた。


「テストの答えをカンニングしている」



由莉の成績の良さを妬んだヤツが、勝手に流したデタラメ。

でも、それはクラスのヤツだけじゃなくて学校全体が信じた。






そして、由莉に対してイジメが始まった……

それは、由莉だけじゃなくて妹である小毬も巻き込んだ。





俺は気付かなかったんだ。

いや、気付こうとしなかったんだ。











真実を知るのが怖かったんだ。





中学で不良始める前は完全にいじめられっ子だった俺は、「イジメ」という単語が恐怖の対象だった。

聞くのも見るのも嫌だった。



由莉は俺の前では気にしてない、気付いてないっていう風を装っていた。

俺もそれに付き合った。




でも、いつかは限界がくる。

いつもの日常は壊れるものなんだって……














由莉の姉の「清水咲紀」が病死したんだ。

由莉の心は崩壊に向かっていった……
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