病み彼女との恋愛
「好き…です!
俺と付き合ってください!」
「……え?
あ、えっと…うん。
私も好き!」
一般的で言う「恋人」になった俺たち。
でも、やることは何も変わらない。
まあ、俺らは小学生だった訳だし、
咲紀は入院してたからやれる事は限られていたのは当たり前だ。
俺らはただ話を出来るのが楽しかった。
2人で笑いながら話を出来れば……ずっと……
そう考えていたのに…
「え……転院?」
「…うん。
なんか私の病気…悪くなってるんだって……
だから…」
「何処まで……?」
「……九州……」
俺はショックだった。
確かに咲紀の顔色は段々悪くなっていたけれど……
でも、九州だなんてって…
咲紀が九州に転院した後、運命ってヤツを俺は恨んでいた。
でも、直ぐに俺は運命を喜ぶ。
親父の転勤が決まったんだ。
行き先は九州。
咲紀のいる病院の近くに……