病み彼女との恋愛

その時俺は中3。

受験どうしようかなんて悩んでいた時期。


咲紀の親から急に電話が来て…


嫌な予感がしたんだ。



急いで咲紀の病室に行った時にはもう…


目を閉じて、

酸素マスクを付けて、

沢山のチューブに繋がれた咲紀の姿。


「咲紀⁉︎

おい!咲紀!」


そう言って咲紀の手を握ると、微かに握り返される感覚が…


良かった……まだ、生きてる……


その事に安堵を覚えていると、


ゆっくり、


ゆっくり、



ゆっくりと……



咲紀の目が開いていった。


「咲紀!」


呼びかけると優しく微笑む。



そして、咲紀は震える手で自分の口元に…


自分の口元についている酸素マスクを掴んだ。

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