病み彼女との恋愛
「じゃあ今は…」
「おう!
スゲーだろ!教師だぜ?教師!」
その後ふつーに談笑しだした俺らは
何故か将来の話をしてる。
尊さん、今は教師になる為に大学行ってるらしい。
「元はさ…咲紀の……
あいつの夢だったんだ。
あいつの写しになるつもりは無いけどさ
やることもなかったし…やるかって思ってたら本気で目指すようになってさ……
助けてやりてぇじゃん?
由莉みたいに自殺しちまうようなヤツを…
遊樹みたいに後悔してるヤツを…」
「……そうですね」
相槌を打っていると、思い出したように笑う。
「ああ!
お前はまだ1年…もないか?
でも、自分の思った道を進めばいいんだよ。
小毬の事も」
「……俺の事からかってません?」
「え⁉︎
まっさかー」
絶対ウソだ。
顔が笑ってる。
なにより…
棒読みだ。
とりあえず、尊さんの心が折れる寸前位まで冷めた目で見ていると
「あっ!
お兄ちゃーーん‼︎」
真希がこっちに向かって走ってくる。
「え⁉︎ウソ!
尊さん!」
「やっほー
さて、じゃあ…俺はこれで行くかなっ!
………聡の目が怖いし……
最後に…マジで後悔すんじゃねえぞ」
最後だけ真面目なトーンで話した後、手を振りながら行ってしまった。
そんな尊さんを何故か真希が惚けた目で見ていたのは……
理由がわからない。
「さて、俺らも帰るか
……で?
要件は?」
「あ、そうそう!
今日私がご飯作ろっかなーって!」
「やめろ!
お前が作ると黒い何かになるからやめろ‼︎」
「えー!
ひどい!」
……マジで止めてくれ…
真希の料理はマジで凶器になりかねん……
真希に叩かれながら帰る俺らを……
いや、
叩かれてる俺を…
見ている不審な影に俺は全く気付かなかった…