病み彼女との恋愛


その後、小毬は俺の方を見る事は時々あった


でも、俺と目が合うとバッと背けてしまう。



あ、因みにそれは休憩時間の話だから


授業中なんて俺の後ろの小毬をどうやって見ろっていうんだよ


「はあ……」

やっぱり完全に嫌われたかな……?


あんなこと言ったから?


「はい!

聡の溜息これで30回目ー!


あーやだやだ!

卵焼きと見つめ合っちゃってさー


あれ?

なに?この黒いの……」


そういって黒いのを箸で掴んで口に運ぶ。


え…黒いの……?


え⁉︎

「やめろ!煜!」

「え……う…おえ…」


黒いのを口に運んだ煜の顔が真っ青になる


あ……



「聡……?

なに?これ?


なんかこの世の終わり的な味がする…」

「悪い…

真希が入れたんだ……


真希が後ろにいて取り除くことが出来なかったんだ…」


ほんっとに悪い……


涙目の煜に俺の作ったミニコロッケを渡す

「ええ⁉︎

いいの?」

「ああ…今なんか食う気しねえ」

「もう!


清水ちゃんに叫んだことを後悔するのはいいけど

あんまり後悔してるとこっちがウザい!」


…………ん?


小毬に叫んだこと…なんで煜が知って……


「あ、ごっめーん

僕ね、今日偶々早く来て保健室にいたから聞こえてたんだよねー


ほら、聡たち玄関で話してたでしょ?」


煜のその言葉を聞いて、


「あ!

ちょっと!くれたんじゃないの⁉︎」



渡したミニコロッケを掴んですぐさま口に入れた。


煜がショックを受けてたが……


アレを聞いておいて黙ってたお前が悪い

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