病み彼女との恋愛
その後、俺は小毬に学園内を案内してその日は終わった。

「ほんとに大丈夫か?

なんなら、送ってくけど…」

「大丈夫ですわ。

それに、聡さん私の家をご存じないでしょう?」

「うっ……まあ…そうだけどさ

流石に一人で帰らせるのは……」

小毬は女子な訳だし…1人で帰らせるのは抵抗がある。

「おーい!

聡!ちょっとこの書類見てもらってもいいか?」

校門で小毬を帰らせるか渋っていると、生徒会室から会長に大声で声をかけられる。

……マジすか………

「クスッ

ほら、聡さん。行ってくださいな。

わたくしは大丈夫ですから……ね?」

「悪い!

今度、詫びになんか奢る!」

そう言って、生徒会室に向かって走る。

あー!クソッ!

人使い荒すぎだろ!

そう思って走る俺は小毬が俺の背中を見ながら、呟いていたことを知らなかった。

「そんなの…よろしいのに……

貴方に逢えただけで……わたくしは…」

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