病み彼女との恋愛
暁光
小毬の涙は止まらない。
次々と目から溢れる。
それを静かに見ているのは、3人から5人へ。
5人から10人へ。
10人から13人へ。
13人から20人へ……
段々増えていった。
人が増えても誰も小毬を咎めない。
誰も口に出さない。
ただ静かに見守る。
誰も責めるような目で見ない。
優しく、祈りを込めて……
静かな教室に嗚咽だけが響く。
そんな教室に近づく足音が……
その足音は、教室の前で止まり……
「小毬‼︎」
扉が開く……