…だから、キミを追いかけて
島へ渡ると、波留は普段、観光客の行かない穴場へ行こう…と言いだした。
「穴場⁉︎ そんなとこあんの⁉︎ 」
「あるある!地元のガキしか知らねー場所!」
海斗さんや星流たちともよく行った…と話す。
「へぇー…」
車の行く先を見つめる。
いつも見る景色なのに、全く違って見える。
波留のお陰?
それとも、自分が生き直そうと決めたから?
「………ほらっ、あそこ見てみろや!」
運転手が指差した。
岩壁が大きく削れている。
地表面がボーダーになっていて、まるで、描かれた絵画のようだ。
「すごーい!面白い!」
空き地に車を停め、外へ飛び出す。
ボーダー模様の岸壁は、横殴りに吹いた風が造り出したんだ…と波留は言った。
「だから、俺の中では、ここは風の聖地なんや。今でも強い風が岩を侵食しとる。この壁は、現在も造られ続けとるんや…」
触りながら教えてくれる。
ーーーこの人は不思議な人だ…。
何で私に、こんな事を話すんだろう…。
「……波留って…ロマンチックな人?」
少し試すように聞いた。
「あんっ⁉︎ 俺がロマンチック⁉︎ …んな訳ねーだろ!俺はただ、自分の故郷の良さを威張りたいだけや!」
誇らしそうに笑っている。
どうやら私の質問は、完全に的外れだったみたい。
「ついでだから教えとってやる!ここな、化石も掘れるんぞ!」
「えっ⁉︎ 化石⁉︎ どこどこ!」
壁に近づいた。
「穴場⁉︎ そんなとこあんの⁉︎ 」
「あるある!地元のガキしか知らねー場所!」
海斗さんや星流たちともよく行った…と話す。
「へぇー…」
車の行く先を見つめる。
いつも見る景色なのに、全く違って見える。
波留のお陰?
それとも、自分が生き直そうと決めたから?
「………ほらっ、あそこ見てみろや!」
運転手が指差した。
岩壁が大きく削れている。
地表面がボーダーになっていて、まるで、描かれた絵画のようだ。
「すごーい!面白い!」
空き地に車を停め、外へ飛び出す。
ボーダー模様の岸壁は、横殴りに吹いた風が造り出したんだ…と波留は言った。
「だから、俺の中では、ここは風の聖地なんや。今でも強い風が岩を侵食しとる。この壁は、現在も造られ続けとるんや…」
触りながら教えてくれる。
ーーーこの人は不思議な人だ…。
何で私に、こんな事を話すんだろう…。
「……波留って…ロマンチックな人?」
少し試すように聞いた。
「あんっ⁉︎ 俺がロマンチック⁉︎ …んな訳ねーだろ!俺はただ、自分の故郷の良さを威張りたいだけや!」
誇らしそうに笑っている。
どうやら私の質問は、完全に的外れだったみたい。
「ついでだから教えとってやる!ここな、化石も掘れるんぞ!」
「えっ⁉︎ 化石⁉︎ どこどこ!」
壁に近づいた。