…だから、キミを追いかけて
「壁ん中やない。足元や」
「足元…?」
目線を下げた。
「わっ…これもしかして…貝塚⁉︎ 」
足元一面、全部化石になっている…。
膝を折ってしゃがみ込む。
二枚貝や巻き貝、ホタテような石も見える。
「……ねぇ、これって掘ってもいいん⁉︎ 」
顔を上げて聞いた。
子供の頃、理科の課外授業でやった化石掘りを思い出した。
「ダメやろうな。ここは県の天然記念物に指定されてっから!」
「そうなん……残念…!」
「…何や、夕夏は化石に興味があるんか?」
「あるって言うか…不思議やん⁉︎ 太古の生物に触れるって、そうそうできんから…」
指先で化石を擦る。
子供の頃、自分ん家の近くの磯でも、化石を探して歩き回った。
「そんならええとこあるから行こう!嫌って程、化石に触れっぞ!」
「えっ!どこそれ…」
すくっと立ち上がった途端、ふわっと視界が暗くなった。
「…おっ!…と」
波留に支えられる。
「ごめっ…ちょっと立ちくらみ……」
寝不足なのに、燥ぎ過ぎたせい。目が眩んだ。
「ええか?」
顔を覗き込まれる。
「平気……もう大分いい……」
目を開けた。
ぱちっと開かれた茶色の瞳とぶつかる。
…近い!
……近すぎる!!
「だ…大丈夫やから…離して……」
体を突っ撥ねた。足元が、海藻で滑る。
「危なっ…!」
抱き抱えられた。
ふわっ…と、風のように…。
肌が密着する。
熱が……伝わる………
「足元…?」
目線を下げた。
「わっ…これもしかして…貝塚⁉︎ 」
足元一面、全部化石になっている…。
膝を折ってしゃがみ込む。
二枚貝や巻き貝、ホタテような石も見える。
「……ねぇ、これって掘ってもいいん⁉︎ 」
顔を上げて聞いた。
子供の頃、理科の課外授業でやった化石掘りを思い出した。
「ダメやろうな。ここは県の天然記念物に指定されてっから!」
「そうなん……残念…!」
「…何や、夕夏は化石に興味があるんか?」
「あるって言うか…不思議やん⁉︎ 太古の生物に触れるって、そうそうできんから…」
指先で化石を擦る。
子供の頃、自分ん家の近くの磯でも、化石を探して歩き回った。
「そんならええとこあるから行こう!嫌って程、化石に触れっぞ!」
「えっ!どこそれ…」
すくっと立ち上がった途端、ふわっと視界が暗くなった。
「…おっ!…と」
波留に支えられる。
「ごめっ…ちょっと立ちくらみ……」
寝不足なのに、燥ぎ過ぎたせい。目が眩んだ。
「ええか?」
顔を覗き込まれる。
「平気……もう大分いい……」
目を開けた。
ぱちっと開かれた茶色の瞳とぶつかる。
…近い!
……近すぎる!!
「だ…大丈夫やから…離して……」
体を突っ撥ねた。足元が、海藻で滑る。
「危なっ…!」
抱き抱えられた。
ふわっ…と、風のように…。
肌が密着する。
熱が……伝わる………