…だから、キミを追いかけて
目が見開く。
唖然とする波留の後ろから、澄良が叫んだ。
「波留っ!前っ!」
弾かれるように視線が逸れた。
危うくガードレールにぶつかりかけて、私達はほぅ…と息を呑んだ。
「危なー…ヒヤヒヤした……」
澄良がひどくほっ…とする。
波留は前を向いたまま、「すまん…」と一言だけ謝った。
私は何も言い出せなかった。
唇と体が震えて、波留の方を向けなかった。
ーー知られたくなかった。
誰にも…言わないでおこうと決めたのに…。
(自分から口にするなんて……バカだ………)
過ぎたことだと、言い訳するのは簡単。
出来心でできた命じゃない。
ーーでも、愛し合ってできた子供でもなかった……。
軽はずみな行為が作り出した命の灯火を、自分から流れて欲しい…とも願った。
(最低だーーー私はーーーー)
唖然とする波留の後ろから、澄良が叫んだ。
「波留っ!前っ!」
弾かれるように視線が逸れた。
危うくガードレールにぶつかりかけて、私達はほぅ…と息を呑んだ。
「危なー…ヒヤヒヤした……」
澄良がひどくほっ…とする。
波留は前を向いたまま、「すまん…」と一言だけ謝った。
私は何も言い出せなかった。
唇と体が震えて、波留の方を向けなかった。
ーー知られたくなかった。
誰にも…言わないでおこうと決めたのに…。
(自分から口にするなんて……バカだ………)
過ぎたことだと、言い訳するのは簡単。
出来心でできた命じゃない。
ーーでも、愛し合ってできた子供でもなかった……。
軽はずみな行為が作り出した命の灯火を、自分から流れて欲しい…とも願った。
(最低だーーー私はーーーー)