…だから、キミを追いかけて
眩しさで目が覚めた。
カーテンを引かずに眠ってしまったせいだ。
起きて早速トイレへ行く。
昨日よりは少なくなった出血量に、ほ…っと胸を撫で下ろした。
着替えて階下に下りた。
台所では、祖母が朝ご飯の支度をしている。
「おはよう、おばあちゃん」
声をかけると、白い割烹着姿の祖母が振り向いた。
「おはよう。あんた、昨夜お風呂どうした?お母さん、あんたが下りてこん…って、ぶつくさ言っとったけど…」
「夜中にシャワー浴びたよ。疲れて眠っとったから起きれなくてごめん。お母さん、他に何か言っとった?」
やはり様子を見に来たんだな…という思いがあって聞いてみた。
祖母は何も言っとらんよ…と言葉を返し、お味噌汁をよそうからお椀を取って…と食器棚を指さした。
「いりこ出汁の味噌汁久しぶり!いい香り」
お椀に入った二杯の味噌汁をお盆に乗せ、食卓に運んだ。
子供の頃と同じ習慣。
朝早くから近くの旅館に働きに出かける母と一緒に食事をするのは週に1、2回程度で、いつもは大体祖母と二人きりの朝ご飯だった。
「いただきます」
手を合わせないと叱られる。
いろんな物の尊い命を頂くのだからお礼を申しなさい…と躾られた。
ズズッ…と吸うとこれまた怒られる。
音を立てて食べたり飲んだりするのは恥ずかしいことだ…と言われて育った。
おかげで、今でも食べ方には自信がある。
特に魚の食べ方は、慣れもあってきれいに出来る。
カーテンを引かずに眠ってしまったせいだ。
起きて早速トイレへ行く。
昨日よりは少なくなった出血量に、ほ…っと胸を撫で下ろした。
着替えて階下に下りた。
台所では、祖母が朝ご飯の支度をしている。
「おはよう、おばあちゃん」
声をかけると、白い割烹着姿の祖母が振り向いた。
「おはよう。あんた、昨夜お風呂どうした?お母さん、あんたが下りてこん…って、ぶつくさ言っとったけど…」
「夜中にシャワー浴びたよ。疲れて眠っとったから起きれなくてごめん。お母さん、他に何か言っとった?」
やはり様子を見に来たんだな…という思いがあって聞いてみた。
祖母は何も言っとらんよ…と言葉を返し、お味噌汁をよそうからお椀を取って…と食器棚を指さした。
「いりこ出汁の味噌汁久しぶり!いい香り」
お椀に入った二杯の味噌汁をお盆に乗せ、食卓に運んだ。
子供の頃と同じ習慣。
朝早くから近くの旅館に働きに出かける母と一緒に食事をするのは週に1、2回程度で、いつもは大体祖母と二人きりの朝ご飯だった。
「いただきます」
手を合わせないと叱られる。
いろんな物の尊い命を頂くのだからお礼を申しなさい…と躾られた。
ズズッ…と吸うとこれまた怒られる。
音を立てて食べたり飲んだりするのは恥ずかしいことだ…と言われて育った。
おかげで、今でも食べ方には自信がある。
特に魚の食べ方は、慣れもあってきれいに出来る。