…だから、キミを追いかけて
あの澄良が⁉︎ と不思議に思う。

高校時代の引っ込み思案な性格の彼女からは想像できない。
この土地に馴染んで、お店までしているなんて。



「後で寄ったって。電話しとくから」

「はい。お願いします」


ーー手を振って別れた。

灯台に向かって歩き出す。


…橋が架けられてから、まだ2度しか見に行ったことがない。


1度目は高校最後の春休み。

もう1度は、短大を卒業したばかりの春ーー



……今日が3度目。


6年ぶりだ。


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