…だから、キミを追いかけて
「波留!もっとちゃんと拭いてよ!」
澄良が立ち上がって走り寄った。
肩にかけてあるタオルを奪い取り、ゴシゴシと背中を擦る。
「やめろ!」と波留が身を捩る。
その顔がなんとも言えず、照れくさそうに見えた。
気のせい?……ううん、間違いない……。
(……もしかして)…という思いが過ぎった。
直感。
きっと、そういう言葉がピッタリする。
「……好きなん?」
夕方、澄良の家を出てから聞いた。
前を歩く波留の背中に向かって、思いきって問いかけた。
「澄良のこと、好きなん?友達の…海斗さんの妻なのに……」
言ってはいけない一言だった…と自覚している。
でも、何処か苛めたかった。
自分と同じ様に波留を陥れたい気がしていた……。
「ーー誰が誰を好きだって⁉︎ 」
振り向いた目が怒っていた。当然だ。私はバカな事を口にしたんだから。
「……気のせいなら気のせいやって言って。凄んで誤魔化すようなことせんとって…」
睨み返す。
モテてたなんて澄良の気のせい。
皆、私の外見しか見てなかっただけだ。
「お前の『気のせい』!気ー済んだか!」
怒られる。怒る…って事は、図星だって意味だ。
「……済んだ。ごめん。それから……昨日も今日も……ありがと…」
俯いて立ち去る。
目から零れ落ちる涙。
何故だろう。
こんなにも後悔しているのはーーーー。
澄良が立ち上がって走り寄った。
肩にかけてあるタオルを奪い取り、ゴシゴシと背中を擦る。
「やめろ!」と波留が身を捩る。
その顔がなんとも言えず、照れくさそうに見えた。
気のせい?……ううん、間違いない……。
(……もしかして)…という思いが過ぎった。
直感。
きっと、そういう言葉がピッタリする。
「……好きなん?」
夕方、澄良の家を出てから聞いた。
前を歩く波留の背中に向かって、思いきって問いかけた。
「澄良のこと、好きなん?友達の…海斗さんの妻なのに……」
言ってはいけない一言だった…と自覚している。
でも、何処か苛めたかった。
自分と同じ様に波留を陥れたい気がしていた……。
「ーー誰が誰を好きだって⁉︎ 」
振り向いた目が怒っていた。当然だ。私はバカな事を口にしたんだから。
「……気のせいなら気のせいやって言って。凄んで誤魔化すようなことせんとって…」
睨み返す。
モテてたなんて澄良の気のせい。
皆、私の外見しか見てなかっただけだ。
「お前の『気のせい』!気ー済んだか!」
怒られる。怒る…って事は、図星だって意味だ。
「……済んだ。ごめん。それから……昨日も今日も……ありがと…」
俯いて立ち去る。
目から零れ落ちる涙。
何故だろう。
こんなにも後悔しているのはーーーー。