先生、ずっと愛してる。
1限目は先生の地理の授業だったのに、自習にしてくれた。




私が、式典で読む言葉を考えれるように…




私の為に、自習にまでしなくてもいいのに…




でも…やっぱ、うれしい…




教室じゃ、みんないるから集中できないだろうからって、社会科準備室を貸してくれた。




後から行くからって言ってくれた。




先生の為にも、やるしかないよね!!




「創立100周年、おめでとうございます。この、良き記念の日に、立ち合う事ができる事を大変、嬉しく思います」




まぁ…この文が1番、無難だよね…




問題は…この後だよね…




しばらく、考え込んでいると、先生が入ってきた。




「どう? 進んでる?」




「んー…いまひとつ…。最初は簡単なんだけど、後が続かなくて…」




「どれ? 見せて?」




先生が紙に目を通す。




「お前、すっげぇな! 俺こんなの書けねぇよ。さすが、国語5」




本当に何でも、よく知ってるね…




去年の成績を覚えてる先生なんて、絶対にいないよ。




ましてや、去年は何にも先生には関わってないのに…




『生徒の勉強をしてる』って先生が言った時、すごくうれしかったのを思い出した。




2人で、悪戦苦闘しながら書き上げた言葉は、良い物に仕上がっていた。




って…自分で言うのもなんだけど…
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