先生、ずっと愛してる。
私はただ…久しぶりに、少しご飯が食べれたから…智希に『よく頑張ったな』って、頭を撫でて欲しかっただけ…




私はただ…梨華が私の作ったハンバーグ、おいしいって言ってくれたから…智希にも作ろうと思っただけ…




私はただ…『会いたかった』って…智希を抱きしめたかっただけ…




普通にできそうな事が、普通にできない…




夜、電話をしても…智希は出てくれなかった。




本当に…出張…だよね…?




すぐにバレる嘘…つかないよね…?




私に…嘘はつかないよね…?




……………ダメだよ……




信じられなくなったら、その時点で2人が終わる事は知ってる。




大丈夫…!




私は、智希を信じてる!!




朝になっても…電話はかかってこなかった。




その日は、何をしてたかなんて覚えていない。




ただ…四六時中、智希の事を考えていた事だけは確かだ。




智希から電話がかかってきたのは、夜も耽った頃だった。




「もしもし…」




「昨日は、電話出れなくてゴメンな…」




「うん…いいよ…智希、忙しかったんでしょ?」




「うん…ちょっとな…」




夜に帰ってきても、会えるかどうか分からないって…言ってたね…




「智希…会いに行ってもいい?」




こんなのは…わがままかなぁ…




でも…どうしても…智希に会いたいよ…
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