先生、ずっと愛してる。
先生の車は黒のｂＢ。さすが若いだけあって先生の車はかなり目立つ。




うちの学校、あんまり若い先生いないんだよね…。




瀬名先生が１番若いと思う。




先生の車の中は着飾ってなくてシンプルだった。




大人の匂いがする…。




香水は使ってないんだって。




じゃあ…フェロモン？？




沈黙の空気を変えたのは先生だった。




「来週から家庭訪問だから」




家庭訪問…私には関係のない言葉。




去年の担任は『親がいないから意味がない』って私だけしなかった。




クラスのみんなは羨ましい目で私を見てた。




私はそれが嫌だった…。




きっと今年も来ないに決まってる。




「いつが都合いい？」




それって…来るって事？？




何で嬉しいんだろう。来て欲しかったのかな？




先生は去年、私だけ家庭訪問してない事を知っていた。




『去年の分もやろうな』って片手運転で頭を撫でる先生。




先生みたいな先生は、ほんの一握りしかいないだろうね。




「私はいつでも大丈夫です」




泣いてるの…バレなかったかな？




「たくさん話せるようにちゃんと最後にするから」




先生…。お願い…。




これ以上、ドキドキさせないで…。
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