先生、ずっと愛してる。
クラス対抗リレーが始まるまで、時間を見つけてはバトンを渡す練習をした。




もちろん智希も一緒に…




「緊張してんの?」




最近、智希と話してないから別の意味で緊張しちゃって、バトンを持つ手が震えていた。




「ちょっと…」




「大丈夫だって!!アンカーはこの俺だから」




「えー!!瀬名っち、めっちゃ社会科の先生じゃーん!!」




よかった…会話に入ってくれて…




たぶん、ドキドキしすぎて話しがもてなかったと思う。




「社会科だからってなめんなよ!!」




ニッコリ笑って…




その手が…




私の髪をクシャクシャにする…




「なっ!上原」




大丈夫…泣かないよ。




「どうですかねぇ?」




「えぇー!!上原までぇ…見てろよ、俺の走り」




そうしてるうちに、クラス対抗リレーが始まった。




一生懸命にみんな応援してる。




私達のクラスは、現在3位。




お願い!!頑張って!!




願いが通じたのか、1人追い抜き2位になった。




そして…前の人がバトン渡しに失敗してるうちに追い抜き、トップになった。




私の所まで、そのままトップでバトンがきた。




バトン渡し、練習しててよかったかも。




どのクラスも、けっこうバトン渡しでてこずってる。




智希とみんなの為に走ってるって思ったら、何か爽快だった。
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