先生、ずっと愛してる。
智希が見えてきた。




その横にいたのは…中田先生だった。




何か、2人でヒソヒソやってるし…




聞こえてきたのは…




智希の『はぁ!!??』って声。




何か言って、私からバトンもらって走って行ったけど…




何て?




梨華の所に戻ると、みんなが口にしてた言葉は…




「ねぇ、瀬名っち…何の事言ってたの?」




「さぁ?優勝じゃない?」




何か嫌な予感がする…




「ねぇ、梨華…聞こえた?」




「うん…お前には渡さないって言ってた…たぶん、俺が勝ったら彩音をもらうとか言ったんじゃないの?」




はぁ…いつになったらあきらめてくれるんだろう…




ゴールは智希の方が僅かに速かった。




まぁ、中田先生は体育の先生だし…




でも智希に勝てなかったのは体育教師としてのプライドが許せないはず。




でも…今度何かされたり、智希に何かしたら…私、一生許さないからね。




私達のクラスは、学年別の優勝が決まり、体育祭の最後にやる学年対抗リレーに出る事になった。




「彩音ー、お弁当一緒に食べよう」




「うん!!」




実は…自分の分ともう1つ…智希の分も作ってきちゃった…




離れてる今、受け取ってもらえるか分からないし…




受け取ってもらえなかったらショックだし…




「それ…瀬名っちに渡さないの…?」
< 171 / 238 >

この作品をシェア

pagetop