先生、ずっと愛してる。
「お前ら、何やってんの?」




智希が、私と梨華の方を見て言った。




「いえ、何も」




梨華は澄ました顔をして、教卓の横の席に座った。




マジでありえないんですけど…??




こんなに近くに智希がいたんじゃ…顔も上げられないよぉ…




梨華は隣でニヤニヤしてるし…。




梨華のやつ……。




「え〜、またお前らの担任になる瀬名 智希です。よろしくな」




「瀬名っちが担任になるなら、そう言ってよ〜。誰が担任になるか、ハラハラしてたんだから!!」




ごもっとも。1番身近にいた私でさえ知らなかったし。




「クラスの持ち上がりと一緒で担任も持ち上がりだって言わなかったっけ?」




「聞いてない!!」




って、きれいにハモってるよ。




さすが、智希のクラス。




「何てな。俺も朝の朝礼で初めて知った」




「瀬名っちぃ〜!!」




また、きれいにハモってるし。




「お前ら、仲いいな。やっぱ、このクラス最高!」




智希…。それは、きっと智希の力だと思うよ。




違う人が担任だったら、絶対にまとまらないよ。




こんな最高なクラス、絶対に作れない。




「よし。室長、決めるぞ〜」




さっきまで、賑やかだった教室が一気に凍りついた。




「お前ら、こういう事でも仲いいのな。どうせ、なりたい奴なんかいないだろうから、誰か推薦したい奴?」




私は、咄嗟に梨華を見た。




また推薦なんかされたら、たまったもんじゃないから。
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