先生、ずっと愛してる。
「ふーん…それは楽しみだね」




先生と私を交互に見てる梨華。




「じゃあもうキスぐらい済ませた?」




見てきたような事言うのね…。




先生もさすがに動揺してる。




「そんな事するわけないだろ?」




「でも瀬名っちの唇…彩音のグロスがついてるよ」




えっ…?? 慌てて唇を隠す。




先生も同じ事やってるし…。




バレバレだって…。




「そんなわけないじゃん!あ〜おもしろいものが見れた。大丈夫!誰にも言わないから」




「田上!お前なぁ…」




「そういえば椎名さんが瀬名っちの事、探してたけど?」




えっ…。




何するつもりなんだろう…。




行かないよね…?




椎名さんのトコなんて…。




「行かないで…先生…」




先生の服の端っこを掴んで素直にお願いした。




「ゴメン…上原…。椎名も大事な生徒だからさ。上原だけっていうわけにはいかないんだよ…」




さっきまでお前だけ…って言ってたのに…




私だけ『特別』だって思っちゃったんだよ…?




それに…椎名さんの担任じゃないじゃん。




先生は私の担任なんだよ…?




お願い…。




他の人に優しくしないで…。




胸が…痛くて…苦しいよ…。
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