先生、ずっと愛してる。

「上原 彩音」




「はい」




先生に名前を呼ばれるだけで、ドキドキするよ…。




「よかった…元気になって」




そして、また先生の笑顔にドキドキしてる…。




心臓がいくつあっても足りないよ。




「瀬名っち、彩音がいなくて寂しそうだったよ」




梨華がニヤニヤしながら言う。




「それは、クラスが揃ってなかったからでしょ？」




「絶対、彩音がいなかったからだって！！」




それは違うよ…。




梨華が休んだとしても、きっと寂しいって思うに決まってる。




私だけの先生じゃないから…。




放課後は、久しぶりに先生と一緒に室長の仕事をする事になった。




日誌を職員室に取りに行く時に、その光景に目が止まった。




「私…本気で好きなの。彼女がいてもいいから愛人にして？」




あれって…瀬名先生と椎名さん…？ だよね…？




愛人って…ドラマとかでしか聞かないセリフだよ。




そんなに先生が好きなんだね…。




「ゴメンな。それは無理だよ。俺が愛する人は、この世に１人しかいないから…それに、生徒に恋愛感情はもてない」




「じゃあ…思い出にキスして下さい」




えっ…？ 先生…どうするんだろう…。




私は、固まったまま、その場所から動けないでいた。