気付いた恋
やっと、認めた
そんなある日。
私は係の仕事で数学の先生に呼び出された。
偶然か、必然なのか。
私が教室に戻った時、そこには彼1人だけだった。
一瞬こっちを振り向いた彼と目があった私は、思わず息を呑む。
何事もなかったかのように、彼は部活に行く準備をし始めた。
夕日を受けている彼の背中をチラチラ見ながら、私はかばんに教科書を詰めていく。
これって、もしかしてチャンス?
そう思った。
好きな人と放課後の教室で2人きりなんて、その後どうなるかはだいたい決まってる。