傷だらけの王子サマとお姫サマ

王子サマ




【澪翔side】

「ん~」
グーっと伸びる

「おっはよー!」

「ふわぁ~眠い」

「俺、2番目についた!」

「は?!俺だしっ!!」

「早く行け、邪魔」

う、うるせえ
俺の、静かな朝を・・・
「返せ!!」

「なに、言ってんだよ」

「うわ~ついに頭が」

「イカレたな」

ムカッ
高校二年生になって初めての登校日
屋上で空を見ていた。

俺は、神崎 澪翔
暴走族「風輝」(ふうき)の総長
頭は悪くないし、見た目も悪くはない
家族とも仲がいいし、これといって不満なことはない。

ただ、俺はもっと強くなりたい。

大切な人さえ守れない。から
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