幼なじみって何ですかっ!
「…海玲?」
「っ!⋯ああ、そーいえばさ。
和樹は高校でもテニスするつもりなの?」
私は和樹の声にハッとして、思考を元に位置に戻した。
それから、心の中にあった、モヤモヤしたものを払いのけようと、頭を振る。
そして、気持ちを切り替えてから
和樹に疑問をぶつけた。
「んー⋯まだ悩んでるんだよな」
「そうなんだ。
⋯でもテニス部、強制的に入らされるんじゃない?」
「多分なー。」
実は、こう見えても和樹は、優勝経験の
豊富なテニスプレイヤー。
小3くらいから始めてたおかげで、
中学生のときには、県大会にも出場していた。
だから、このあたりでは ちょっとした有名人なんだ。
…まあ特に、お年寄りから。
まだまだ知名度は低いみたい。