幼なじみって何ですかっ!
「んで?そういう海玲はどうなんだよ。」
「…ん?あ、ごめん。聞いてなかった。」
「おま…っ
さっきからぜってぇワザとだろ!」
…まあ、この辺で和樹イジリは置いといて。
そろそろ真面目にかんがえよう。
「部活かぁ…。んー。
あっ!マネージャーとか?」
私は前から憧れていた【マネージャー】を
希望に上げた。
「ッ!?げほげほっ…!」
「え、何!?急にどしたの。」
私がマネージャーになると言った瞬間、
ちょうどペットボトルのお茶を飲んでいた 和樹がむせた。
え、ださ。…てか、なんで?
「お前…っ、それ本気…?」
「そうだよ?」
1度はしてみたかったんだよねー。
なんか楽しそうだし。
「…で?どの部活にすんだよ。」
和樹はプラスチックのキャップを閉めながら、ぼそっと呟いた。
うわ…。なんか急に不機嫌になった。
こうなるとめんどくさいんだよなー。
…ま、いいか。
「まだ決めてないけど…
出来ればテニス部がいいかなぁ、なんて」
私は、足元に転がっていた石を蹴りながら
答えた。
「…っは?なんで?」
和樹は、びっくりした顔で私の顔を見た。
「だってテニス部、楽しそうじゃん。」
私は、和樹に向かって笑い、素直な感情を言葉にした。
…昔からテニスをしていた和樹は、笑顔で、とても楽しそうだった。
ていうか、テニスをしていた時が 和樹が1番輝いていたといっても過言ではない。
そんなテニスに、少しでも関わりたくなった。
それが第一の理由。
…と言っても、私にテニス経験はない。
だけど、サポートくらいならできるはず。
それに、間近で緊迫感のあるテニスの試合も見てみたいし。
「…と、いうわけです。」
「ふーん。…まあ、悪くないんじゃねえの?」
「はぁー?何それー。」
まあ、和樹の機嫌も良くなったことだし、
一件落着だね。