幼なじみって何ですかっ!
「あ、和樹。」
私が足を止めると、和樹も同じことをした。
「ん?何だよ。」
「あれが高校じゃない?
ほら、あの青い屋根の。」
「お、あれか。…でけぇな!」
私は指をさしながら微笑み、和樹もそれにつられてニカッと笑う。
…平和だー。
今、私たちがいる坂からは、学校近辺の
景色が良く見える。
きれいな青空。
ひらひら舞う桜の花びら。
私たちの間をすり抜ける 春のそよ風。
全部全部、今日のために生まれたんだ。
…もちろん、私も。和樹も。
「ほら、ぼーっとしてねえで行くぞ!」
白い歯を出して笑う君も、いつもより輝いてる。